エスティ万年筆|レビュー(エスターブルック[Esterbrook]|万年筆)
記事公開日:2024年1月2日
ペン先(※): JOWO 固定なし※ : JOWO社製のペン先で接着剤等で固定されておらず、外すことが可能
エスターブルック[Esterbrook]エスティ[Estie]万年筆。アクリル樹脂の軸が非常に美しい1本です。JOWO社製スチール製ペン先(6号)、カートリッジ/コンバーター両用式。コンバーターは付属しています。JOWO社製ペン先なので書き味は間違いありません。
気になったのは下記の1点。
- キャップを閉める際、押し込みながらキャップを回転させる必要がある
エスターブルック エスティ万年筆
エスターブルック エスティ万年筆、カラーはシーグラスCT。カートリッジ/コンバーター両用式の万年筆です。
万年筆といえばどうしてもヨーロッパ製、もしくは日本製のイメージが先行します。
そんな中で個人的にははじめてのアメリカブランドの万年筆です。
英国出身の発明家であり、実業家であったRichard Esterbrookによって、1858年にニュージャージー州で設立されました。 歴代の大統領をはじめ、米国の作家たちにも使用され、1960年代には、J.F.ケネディーが、月に人類を送るアポロ計画の予算に署名する際に使用されたことでも知られています。 いわゆるモダンタイムスの時代の1930年代から60年代の古き良きアメリカを代表する筆記具として、年間2000万本以上の万年筆を米国と英国で生産していました。
引用元の 輸入代理店町山のサイトはこちら
作り
軸はアクリル樹脂製。形状はいわゆるシガー型。なめらかな曲線が美しいです。
ペン先
ペン先は JOWO(6号)スチール製のペン先です。可愛らしいロゴが刻印されているものでした。
お迎えしたものはF字。その他はM字もありました。インターネットのお店では下記の字幅がラインナップされているようです。
- EF
- F
- M
- Stub
ペン先ユニットは接着剤等で固定されていないので簡単に変更できます。私は14金製のXXXF字に変更して使用しています。日本製でいうところの超極細字といったところでしょうか。
海外のサイトではありますが「fpnibs」で検索してみてください。JOWO社、BOCK社をはじめ、様々なメーカーのペン先を購入できます。私も何度か購入しています。
スペインのお店なので送料が 4,000円程度、期間は 1週間程度 必要です。
商品の価格によっては 関税が必要 となります。
ペン先を購入した際の記事です。
クリップ
クリップはほど良い硬さです。
金属パーツは多くありませんが、クリップをはじめとして金属部は全てシルバー。
クリップ下にはメーカー名が刻印されています。
内部機構・キャップ
内部機構のキャップには乾燥しにくくするためにインナーキャップが内蔵されています。インナーキャップにはバネが内蔵されています。上の画像の矢印がインナーキャップ。
プラチナ万年筆のスリップシール機構、セーラー万年筆の一部の商品にも内蔵されている機構と似た仕組みです。試しに細いものを差し込むとバネの力を感じることができました。
使用した際に少し違う点として、日本メーカーのものはキャップを回していくと最後にバネの力を感じるますが、エスターブルックの機構はキャップに軸を少し押し込んでからでないとキャップを回すことができません。
キャップを閉めるのに少し慣れが必要かもしれません。
下の画像は分解したところ。
首軸と尻軸の接続部がともに金属製で、耐久性は高そう。これは嬉しいです。
首軸側にはOリングが付いています。接続部が両方とも金属のため、これがないとゆるむことが多いです。小さなことですが優しさを感じます。
インク補充方式
インク補充方式は カートリッジ/コンバーター両用式。欧州規格(ヨーロッパ規格)です。
コンバーターは付属しています。
サイズ・重さ
長さ | 151mm |
軸のみの長さ | 129mm |
キャップポストした長さ | 173mm |
軸最大径 | 13.5mm |
キャップ最大径 (クリップは含まず) | 15.2mm |
重さ (コンバーターを含め全体) | 26.4g |
キャップのみ | 9.3g |
軸部のみ | 17.1g |
キャップポストすると重心が中央付近でバランスは良いです。
しかし、長さのある万年筆なので個人的にはキャップポストしない方が書きやすく感じます。
大きさの比較のため日本製万年筆と並べてみました。
上からエスターブルック エスティ、パイロット カスタムヘリテイジ912、セーラー万年筆 プロフィット21、プラチナ万年筆 センチュリー #3776 です。
中型万年筆でも大き目の部類でしょうか。
まとめ【エスティ万年筆|レビュー】
アクリル樹脂製で非常に美しい万年筆。
JOWO社製ペン先なので書き味は間違いありません。そのままでも万年筆らしさを味わうことができます。しかし、せっかくJOWO社製のペン先です。さらに一歩踏み込んで、ペン先のカスタマイズを楽しんでみてはいかがでしょうか。
世界的に物価が高騰している中、3万円を切る価格でこの作りならもっと人気が出てもいいのでは?と個人的には思います。
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