ワンチャー[Wancher]万年筆 誠エボナイト シルクブラック Jr. 万年筆|レビュー
記事公開日:2024年1月30日
ペン先(※): JOWO 固定なし※ : JOWO社製のペン先で接着剤等で固定されておらず、外すことが可能。しかし、現在発売されているJOWO 5号とは異なるハウジング。
ワンチャー[Wancher]ドリームペン 誠エボナイト シルクブラック Jr. 万年筆。
軸がエボナイトで作られた小ぶりな万年筆。ペン先はJOWO 5号です。ペン先がJOWO 5号なのですが、オリジナル(※)ハウジングのためJOWO 5号をペン先ユニットごとの交換はできません。
※:2024年9月に購入したものが上の画像の中央のペン先です。2020年に購入したものも同じ形状でした。それより前の物が誠エボナイト Jr.に搭載されている形状なのかもしれません
この記事のメインで取り上げているサイズのものを「誠エボナイト Jr.」、この記事より大きなサイズのものを「誠エボナイト」と記載ます。
下の画像の上のものが「誠エボナイト Jr.」、下のものが「誠エボナイト」と記載します。「誠エボナイト」はツヤのある「シルクブラック」と下の画像にあるツヤなしの「マットブラック」が発売されています。
「誠エボナイト Jr.」で気になったのは下記。
- JOWO 5号のペン先だがハウジングがオリジナル(※)
- 軸を小刻みに振るとコンバーターと軸がぶつかる音がする
- キャップを閉める時、少しコツがいる(すぐ慣れます)
※:2020年以降に購入したJOWO 5号とは形状が異なり、ペン先ユニットごとの装着ができません
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ドリームペン 誠エボナイト シルクブラック Jr. 万年筆
ドリームペン 誠エボナイト シルクブラック Jr. 万年筆
ドリームペン 誠エボナイト シルクブラック Jr. 万年筆。
カートリッジ/コンバーター両用式。規格は欧州規格(ヨーロッパ規格)です。
大分県にある日本の企業。
2011年創業と万年筆業界では新生ブランドではあるが、漆(輪島塗、会津塗 等)、蒔絵、エボナイトなど伝統的な技を取り入れ、日本三大万年筆メーカーにはない、特徴のある万年筆を数多く世に送り出している。
作り
軸
エボナイトで作られた軸。樹脂製の軸とは異なり、柔らかな印象の触り心地。エボナイト特有のゴムの香りがします。磨きこまれているため、非常に美しいツヤがあります。
ペン先
JOWO 5号ペン先が搭載されています。ペン先ユニットは接着剤等で固定されていないので着脱が可能です。
下の画像は、左からJOWO 6号、JOWO 5号(一般的に販売されているもの)、誠エボナイト Jr.に搭載されているJOWO 5号のペン先。
誠エボナイト Jr.に搭載されているペン先はJOWO 5号のペン先なのですが、ハウジングがオリジナルの形状(※)なので、2024年時点で一般的に発売されているJOWO 5号のペン先をそのままでは装着することができません。ペン先を変更する場合はペン先を引き抜く必要があります。
※:2024年9月に購入したものが上の画像の中央のペン先です。2020年に購入したものも同じ形状でした。もしかしたら、それより前の物が誠エボナイト Jr.に搭載されている形状なのかもしれません
下の画像はスチール製のペン先、EF字に交換した状態(ペン先を引き抜き、交換しました。交換される場合、自己責任でお願いします)。
ペン先は同じなのですが、ハウジングから見えているペン先が誠エボナイト Jr. は短いです。もう少し長い方がバランスがいい(現在、発売されているJOWO 5号と同じくらい)と感じます。
下の画像はJOWO 5号のペン先。左が一般的に発売されているJOWO 5号のペン先、右が誠エボナイト Jr.に搭載されていたペン先。ペン先のサイズ、形状は同じです。
インク補充方式
インク補充方式は カートリッジ/コンバーター両用式。欧州規格(ヨーロッパ規格)です。コンバーターは付属しています。
商品紹介のページにコンバーターが「ショート」と記載されていたので、カヴェコのショートタイプを想像しました。しかし、それとはまた違ったものでした。確かに短いので「ショート」なのですが、これを「ショート」タイプというのですね…。これまでにいくつかこのサイズは手にしていましたがショートタイプとは思っていませんでした。
下の画像の上が付属していたショートタイプ(と言われるもの)、下が通常の欧州規格のコンバーター(シュミット社製)です。確かに6mmほど短いのでショートタイプといえばそうですね。
キャップ
下の画像はインナーキャップ。
商品紹介ページには特に ”バネ” という記載はありませんが、バネが入っています。キャップに細いものを押し込むと矢印の部分が中に入り込みます。
プラチナ万年筆のスリップシール機構と同じような仕組みと思われます。
スリップシール機構はキャップを回して、最後にバネの力を感じますが、ドリームペン 誠エボナイト シルクブラック Jr. 万年筆のキャップは最初に少しペン先を押し込んでからキャップを回さないと閉めることができません。少し慣れが必要です。
クリップ(なし)
クリップは付いていません。
サイズ・重さ
長さ | 136mm |
軸のみの長さ | 115mm |
軸最大径 | 13.1mm |
キャップ最大径 | 14.2mm |
下の表は誠エボナイトとの比較です。
誠エボナイト Jr. | 誠エボナイト | |
---|---|---|
重さ (コンバーターを含め全体) | 18.7g | 30.7g |
キャップのみ | 5.9g | 9.0g |
軸部 | 12.8g | 21.7g |
以前、ワンチャーのチタン製の万年筆でキャップポストしたところ、キズだらけになりました。その印象が強く、キズが付くと嫌なのでキャップポストは試していません。
サイズ比較
下の画像は大きさ比較のためワンチャー万年筆と並べました。
上が誠エボナイト Jr. 万年筆、下が誠エボナイト 万年筆です。存在感に大きな差があります。誠エボナイトは大きいです。
誠エボナイト Jr.は細身のためキャップと軸の段差が少なく、すっきりした印象です。
セーラー万年筆プロフィットスタンダードがほぼ同じ大きさでした。上が誠エボナイト Jr. 万年筆、下がセーラー万年筆 プロフィットスタンダードです。
キャップを外した状態の上が誠エボナイト Jr.、下がセーラー万年筆 プロフィットスタンダードです。やはり誠エボナイト Jr. はペン先がもう少し出ていてもいいのかな…という印象です。
まとめ【ドリームペン 誠エボナイト シルクブラック Jr. 万年筆|レビュー】
ワンチャー[Wancher]ドリームペン 誠エボナイト シルクブラック Jr. 万年筆。
誠エボナイトと比較するとだいぶ小ぶりではありますが、携帯性に優れた万年筆です。エボナイト軸特有のやわらかな触り心地で愛着が沸きます。
ヨーロッパ共通規格なので様々なメーカーのカートリッジインクが使用可能です。コンバーターはショートタイプのみということで少しだけ限定されてしまいますが、そこまで困るレベルではないと思います。
ワンチャー[Wancher]は日本製でありながら、日本の万年筆三大メーカーにはないような特徴のある万年筆(個性のある万年筆)が多くあります。もしかしたら心に刺さる 1本が見つかるかもしれません。
ドリームペン 誠エボナイト シルクブラック Jr. 万年筆
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