アウロラ マッパ・アンティーカ(古地図)トロメオ|レビュー(アウロラ[AURORA]|万年筆)
記事公開日:2026年11月3日
ペン先(※): オリジナル 固定なし※ : メーカーオリジナルのペン先で接着剤等で固定されておらず、外すことが可能

古地図を広げ、まだ見ぬ世界へと思いを巡らせる。アウロラのマッパ・アンティーカ(古地図)「トロメオ」は、そんな旅のロマンを感じさせる万年筆です。
そのテーマとなったのは、地理学者クラウディオス・プトレマイオスと、著書『ゲオグラフィア』に描かれた世界。
キャップの頂部には天球儀を、尻軸には風配図を配し、クリップやリングには海流の動きを表現しています。
青くきらめくアウロロイドと銀の装飾が重なり、小さな万年筆の中に、地図と航海の物語が広がります。
今回は、この「トロメオ」の姿を写真でたどりながら、細部に込められた意匠とその魅力を紹介します。
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個人的に149本目の万年筆です。万年筆と言えば149…。
そして、これまで購入した万年筆で、最も高額な1本です。個人的には、家と車以外では一番高い買い物かもしれません…。
これ以上、高額なものを買うことはないと思います。これが最後の万年筆になるのか……、たぶんならない
マッパ・アンティーカは、古地図をテーマにしたアウロラのシリーズです。「トロメオ」はその第一弾にあたります。
名前の由来となったのは、地理学者クラウディオス・プトレマイオス。日本代理店の説明では、著書『ゲオグラフィア』に掲載された世界地図と、エジプトのアレキサンドリアをシリーズの旅の出発点としています。
トロメオは、地図そのものを軸に大きく描いたデザインではありません。天球儀や風配図といったモチーフを各部に配し、古地図や航海の世界を表現しているところが特徴です。
青と白のアウロロイドが見せる表情

キレイな軸でうっとりします。

ペン先は18金。
アウロラのフラッグシップモデルのオプティマの14金と比較して、現段階ではペン先の硬さの違いをあまり感じることはできていません。
若干、本当に若干やわらかいかな…という印象です。アウロラのペン先は他のメーカーと比較すると硬めです。
今回の字幅は細字(F)。アウロラは海外万年筆の中では全体的に細字な印象で、この細字も他の海外メーカーと比較すると細めに感じます。
アウロラのペン先は、筆記の際ほど良く引っかかりがあり「とめ・はね・はらい」がしやすく、日本語が書きやすいです。
アウロラ[AURORA] トロメオ[TOLOMEO]

アウロラ[AURORA] トロメオ[TOLOMEO]インク吸入式の万年筆。
高いデザイン性と全て自社製パーツを使用しているイタリアの筆記具ブランドです。
好奇心を刺激する「古地図」をテーマにした限定コレクションです。
西暦150年頃に活躍したエジプトの古代地理学者・天文学者であるクラウディオ・トロメオ(プトレマイオス)にちなんで名付けられました。
アウロラのフラッグシップモデルのオプティマをベースにした形状の万年筆です。
キャップ先端をはじめ、キャップリング、軸後方、尻軸先端がソリッドシルバー(※)により、装飾されています。
軸にはアウロラの特徴でもあるキレイなレジン「アウロロイド樹脂」が使用されています。
万年筆の内部機構にはアウロラ独特のリザーブタンク付きのピストン吸入機構が搭載されています。
※:表面だけに銀をコーティングした「銀メッキ(シルバープレート)」ではなく、中まで全体が銀(または銀合金)でできているものを指すもの(日本語では「銀無垢(ぎんむく)」)
デザイン・細部の作り

青と白が織りなすレジン軸

特徴はなんと言っても、見とれてしまうほど「美しいレジン」です。
透明感のあるアウロラレジン「アウロロイド樹脂」。
濃い青の部分に、淡い青や白が重なり、光の当たり方によって奥行きのある表情を見せます。
海の青にも、雲が浮かぶ空にも見える色合いで、古地図や旅というテーマから想像が広がります。
軸の形状とシルバーの装飾

一番上が「オプティマ」、中央が「プルトーネ」。
キャップ先端は88(オタントット)を感じさせる形状、尻軸の末端はオプティマのようにカットされた形状です。

天球儀をかたどったキャップ

トロメオを特徴づける装飾のひとつが、キャップ頂部の天球儀です。
輪が幾重にも交差する立体的な形は、平らな天冠を持つ万年筆とは大きく異なります。
この部分だけでも見どころがあります。

キャップはネジ式。
アウロラはネジ山がなめらか(尖っていない)ため、筆記の際にネジ山に指がかかっていても痛くありません。
ですが、私の使用範囲では、ペン先の乾燥は気になっていません。
クリップとリングの装飾

クリップは先端がまるくなっています。ポケットに挟む際、生地に引っかかりにくそうな形状ですが……、
非常に硬い(とてもとても硬い)です。挟むことを拒んでいるかのように硬いです。
オプティマや88(オタントット)はそこまで硬いことはなく、実用的なクリップでしたが、トロメオのクリップは、普段使いで気軽に挟むには硬すぎると感じられました。
装飾の一部と、デザインの一部と考えるのが正解だと思います。
尻軸に施された風配図

キャップだけでなく、尻軸にもテーマに沿った意匠が取り入れられています。エンドキャップに航海に必要な「風配図」を配しています。
頂部の天球儀、クリップやリングの海流、そして尻軸の風配図。各部の装飾が古地図や航海という共通のテーマでつながっている点が、この万年筆の魅力です。
サイズ・重さ

※:寸法は目安です。測定方法によって差が生じる場合があります
| 計測箇所 | サイズ |
| 全長 | 132mm |
| キャップをはずした長さ | 125mm |
| キャップポストした時 の長さ | 158mm |
| キャップのみの長さ | 70mm |
| 胴軸最大径 | 14.1mm |
| キャップ最大径(クリップは除く) | 16.3mm |
| 計量パーツ | 重量 |
| 全体 | 43.2g |
| 軸部のみ | 28.4g |
| キャップのみ | 14.8g |
ソリッドシルバーの装飾が施されているため、全体ではかなり重量感のある1本です。
キャップトップ、キャップリングがシルバー製でボリュームがあり、キャップが特に重量がある印象です。
キャップを取り外しても、首軸付近が金属製のため重いです。しかし、前重心となるため、筆記の際、振り回される印象はありません。

全体的に重量があるため、キャップポストしたとしても、極端に後ろ寄りの重心になることはありません。ちょうど中央付近に重心が来ます。
ただ、重量があるので長時間筆記には向かないと感じます。
ペン先と吸入機構

ペン先
ペン芯に字幅がプリントされています。今回お迎えしたのは細字。

ペン先の互換性
自己責任となりますが、アウロラのペン先は取り外しが可能です。

トロメオの18金製、オプティマは14金製ペン先は同じ形状なのでどちらでも使用可能です。限定品は18金ですね。
私の所有している、オプティマ、88、トロメオでは互いに交換が可能でした。
BOCK、JOWO のペン先も交換できるものはできますが、交換の際にズレてしまうことがあります(ㇰイっとやれば、戻りますが)。
しかし、アウロラはズレることが少ないのがプラスポイントです。ペリカンもズレることが少ないですね。
ペン先の取り外しは自己責任でお願いいたします。
リザーブタンク機構
リザーブタンク機構がおもしろいです。ただ、私はこの機能にお世話になったことがありません。
インク窓が大きく、残量がすぐにわかるので、なくなる前に補充しています。
- リザーブタンクの詳細についてはこちらのページをご覧ください。
アウロラ代理店の公式サイト
字幅・書き味
これまで極細字、中字は所有していたため、細字が欲しいと思っていました(もう手放してしまいましたが太字も所有していました)。
以前、お店で試し書きした際、細字と中字を試したのですが、細字は中字と比較すると明らかに細かったため、中字にしました。しかし、自宅で書いてみると極細字とあまり変わらないと思ったことがありました。
店頭と自宅では条件が異なるため、試し書きだけで字幅や書き味を判断するのは難しいと感じました。
紙、インク、書く姿勢(体勢)で全然違うなとつくづく感じました。お店での試し書きは軸のバランスを確認する程度、それも本当に参考程度だなと感じました。
書き味
ペン先は硬めで「シャリシャリ」、「サリサリ」な書き味です。
書き味の比較は難しいのですが、日本製ですとセーラー万年筆のペン先に似ていると思っています。ただ、セーラー万年筆よりはシャリシャリ感は弱いとは思います。
オプティマでも感じましたし、記事にもそのように記載しましたが、アウロラは「紙の上をすべるような書き味ではない」のが特徴だと思っています。
ほど良く引っかかりがあります。そのため「すべりすぎてコントロールできない」ということが少なく、日本語が書きやすいです。
「とにかくサラサラ(ヌラヌラ)書きたい!」と思っている人には おすすめしません。
今回は細字。オプティマの極細字と比べるとシャリシャリ感は減っていますが、他のメーカーの細字と比較した場合、ほどよいシャリシャリ感があります。
まとめ【アウロラ トロメオ|レビュー】

アウロラ[AURORA] トロメオ[TOLOMEO] 万年筆でした。
青軸が好きで以前から欲しくて私もようやくお迎えしました。これまでお迎えした万年筆の中で一番高額です。
オプティマは黒が強い青、バイアは紫がかった青。プルトーネは明るい青。今回のトロメオはほど良い青で、私が理想とする青軸です。
これ以上高額なものは、もうお迎えできないと思っています。見ているだけで胸が躍る1本です。
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