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金がなければチタンにすればいい|チタン製ペン先のすすめ

紙とペンのブログ管理者
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金製のペン先が、ずいぶん遠い存在になりました。

以前から安いものではありませんでしたが、昨今の金価格の上昇を見ていると、万年筆や交換用の金製のペン先が高くなるのも無理もありません。とはいえ正直「上がりすぎだろ~!!」と思っています。

ここまで来ると金ペン万年筆を購入したことのない人にすすめるのはかなり難しいです。正直、おすすめすることができません。

そこで「金がなければチタンにすればいい」を推していきたいです。フランスの有名な方が言ったとか、言わなかったとか噂される有名な言葉と似た考え方です。


私はこれまでにBOCK社製のチタン製のペン先を5本購入し、実際に使ってきました。

そして、この記事を書いている本日、さらにもう1本追加注文しました。

まだ、届いてはいませんが、すでに使っている5本に満足しているからこその追加購入です。

1本を試しただけで「チタンは良い」と判断したわけではありません。

私にとってチタン製のペン先は、そのくらいお気に入りの道具となっています。

注意

ペン先の引き抜き、交換は自己責任でお願いします。

金がどうしてここまで…

田中貴金属が公表している金の年次価格推移によると、国内の金の年平均小売価格(税抜)は、2000年の1グラムあたり1,014円から、2025年には17,302円まで上昇しています。25年間で約17.1倍 です。

金製のペン先は純金ではなく、一般的に14金、18金、21金などの合金で作られています。

それでも、主原料である金の価格がこれだけ上がれば、製品価格上昇となるのは自然なことです。

ただし、万年筆やペン先の価格は金相場だけで決まるものではありません。

為替、加工、研磨、ペンポイント、調整、輸送、人件費、流通など、さまざまな要素が含まれます。

そのため、「金価格が17倍になったから金ペン先も17倍になる」という単純な話ではありません。

それでも、金ペンを以前と同じ感覚では買いにくくなったと感じている方は多いのではないでしょうか。

金の値上がりは、チタンや樹脂より際立っている

参考として、金、チタン、万年筆の軸によく使われる樹脂に関連する公的データを、2000年と2025年の年平均で比べました。

比較対象割合2000年から2025年の変化
国内の金の年平均小売価格(税抜・円/グラム)約17.1倍
チタン米国のチタンおよびチタン基合金ミル製品の生産者物価指数約2.1倍
樹脂
米国の熱可塑性樹脂・材料の生産者物価指数
約1.9倍

各系列の年平均から算出。異なる国・通貨・単位・流通段階の指標であり、素材価格を直接比較する表ではありません

チタンには、金のように世界共通の分かりやすいスポット価格(※)がありません。

そのため、ここでは米国のチタンおよびチタン基合金ミル製品の生産者物価指数を参考にしています。

樹脂も同様に、万年筆の軸材だけの価格ではなく、熱可塑性樹脂・材料という広い分類の指数です。

したがって、この3つの数字をそのまま材料費の比率として比べることはできません。

それでも、長期的な価格変動の大きさを見る参考としては、金の上昇が際立っていることが分かります。

※:その時点で金を現物取引する際の国際的な市場価格。実際の金製品や金ペンの販売価格には、為替、加工費、流通費なども影響します

チタン製のペン先という選択肢

金製のペン先の価格が気になる今、選択肢に入れたいのがチタン製のペン先です。

BOCK社は、スチール製だけでなく、14金、18金、プラチナ、パラジウム、チタンなど、複数の素材でペン先を製造しているドイツのメーカーです。

チタン製のペン先は、金製のペン先の単なる廉価版というより、金ともスチールとも異なる書き味(バネ感?)を持ったペン先だと私は感じています。

価格だけを理由にチタンを選ぶのではありません。チタンでなければ味わえない感触があり、そのうえ金製のペン先より手を伸ばしやすい。そこに大きな魅力があります。

ただ、チタンは加工が難しいようで大量生産に向かないとか…。

書き味は柔らかく、ほど良い弾力がある

私が使った範囲で最も印象的だったのは、金やスチールのペン先よりも柔らかく、ほど良い弾力がある ことです。

下記の記事ではチタン製のペン先を含んだ、同じ形のペン先(BOCK社製6号ペン先)の書き味の違いを比較しています。

関連記事
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チタン製ペン先は紙に触れたときの感触が硬すぎません。

少し力が加わると穏やかにしなり、力を抜くと戻ってくる。その弾力が心地よく、文字を書いている実感を楽しめます。「バネ感」がある印象です。

ここでいう「柔らかい」は、フレックスニブとして扱ってよいという意味ではありません。

万年筆すべてに言えることですが、無理に押し広げれば変形や破損につながるため、過度な筆圧は禁物です。

基本的な使い方は金製、スチール製と何ら変わりませんが少し違った書き味です。

なお、金ペンにも硬いものから柔らかいものまであり、メーカーや設計、字幅、個体差、調整状態によって感触は大きく変わります。

「チタンは必ず金より柔らかい」と一般化するのではなく、あくまで私が所有するBOCK製チタン製のペン先と、これまで使った金製・スチール製のペン先を比べた個人的な感想です。

チタン製のペン先をすすめたい人

私の経験から、チタン製のペン先は次のような方に向いていると思います。

  • 金製のペン先は高価になりすぎ!と感じている方
  • スチールペン先の硬さが少し気になる方
  • ほど良い弾力や、独特の柔らかさを楽しみたい方
  • 金でもスチールでもない、新しい選択肢を試したい方

特に、スチールから次の一本へ進みたいものの、現在の金ペン価格にはためらいがあるという方には、一度試す価値があると思います。

購入前に確認したいこと

チタン製のペン先に興味を持ったとしても、手持ちの万年筆に取り付けられるとは限りません。

購入前に、適合情報を確認してください。

参考までに FPnibs のリンクを記載しておきます。ご自身の万年筆と見比べてみてください。



交換用として流通している汎用ペン先では、BOCK社製やJOWO社製をよく見かけます。一方、自社でペン先を製造しているメーカーもあります。

BOCK社製かJOWO社製であっても、さらにペン先が 交換可の万年筆交換不可の万年筆 があります。理由としてメーカーによってはペン先が接着剤等で固定されていることがあるためです。

その場合、ペン先とペン芯を引き抜く必要があります。

ペン先とペン芯を引き抜く場合、若干、リスクが伴います。

そこまで難しいことはないのですが、まっすぐ差し込むことができないとインクフローが悪くなったりすることがあります。

ペン先とペン芯を交換したもの

現状、FPnibsで購入できるチタン製のペン先はBOCK社製のみです。

私はBOCK社製のペン芯とペン先を引き抜いて、JOWO社製のハウジング(ソケット)に差し込んで使用しているものもあります。

100%互換性があるとは言い切れませんが、私のものは使用できています。画像のものは、エボナイト製のペン芯に交換しています。

注意

ペン先の引き抜き、交換は自己責任でお願いします。

日本でも気軽に購入できるようになってほしい

イメージ画像

これまでに購入ペン先、そして、本日注文したのもすべて海外のお店(FPnibs)から購入しています。

関連記事
万年筆ペン先 購入の楽しみ方(BOCK|JOWO)
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日本国内でも気軽に購入できるようになればいいのに…、と心の底から思っています。

海外からの購入は、送料や配送日数、取り付け可能なペン先の規格などを自分で確認しなければならず、初めて購入する方には少しハードルが高いかもしれません。

国内で取り扱うお店が増え、実物を確認したり、適合する万年筆について相談したりしながら購入できるようになれば、チタン製のペン先を試してみたい方も増えるのではないでしょうか。

まとめ|チタンは「妥協」ではなく、別の楽しさ

金価格は、2000年から2025年までの年平均で約17.1倍になりました。金ペン先の価格が気になる今、金以外の選択肢を考えるのは自然なことです。

そこで「金がなければ、チタンにすればいい」です。

BOCK社製のチタン製のペン先を使ってきて、スチールや金よりも柔らかく、ほど良い弾力のある書き味を気に入っています。

チタン製ペン先は「安いから」という理由がゼロではありませんが、仕方なく選んでいる素材ではありません。金ともスチールとも違う、独自の書き味を楽しむための選択肢です。

金ペンの価格にためらっている方も、次の一本にはチタン製のペン先を候補に入れてみてはいかがでしょうか。

日本のメーカーも積極的にチタン製のペン先を取り入れて欲しいと思う今日この頃です。


ちなみに、本日購入したチタン製のペン先は €88 で同じ大きさで14金製のペン先は €260 でした(2026年9月時点)。約3倍の開きがあります。送料、関税もあるのでペン先の価格だけで単純に比較できるものではありませんが…。

参考・出典

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文房具(特に筆記具)が好きなサラリーマン。万年筆は147本(2026年6月現在:万年筆歴20年)・ボールペンも約100本・シャープペンは約50本、木軸ペン、その他筆記具(フェルトペン、蛍光ペン 等々)も数え切れないほど購入しています。最近は海外のお店から万年筆のペン先を購入し、カスタマイズを楽しんでいます。壊してしまった万年筆が何本もあります。万年筆以外の記事は別ブログ紙とペンのブログはこちらです。
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