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パイロット キャップレス フェルモ|レビュー(パイロット|万年筆)

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記事公開日:2024年11月21日

ペン先(※): オリジナル
※ : メーカーオリジナルのペン先

パイロットのキャップがない万年筆といえば「キャップレス」。「キャップレスといえばノック式」と思われる方が多いと思います。

しかし、この記事の「キャップレス フェルモ(Capless FERMO)」はノック式ではなく回転繰り出し式(※)という他のキャップレスシリーズとはひと味違った1本です。
※:初代のキャップレスが回転繰り出し式だったようです

回転繰り出し式ということでキャップレス、キャップレス デシモの弱点であった「ノック音」がありません。

この記事でわかること

■ キャップレス フェルモのスペック・特徴
■ キャップレス フェルモの気になるところ・いいところ

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キャップレス フェルモ

日本三大万年筆メーカー パイロットから発売されているキャップがない万年筆「キャップレス(Capless)」シリーズ。

キャップレスシリーズは4シリーズ(※)がありますが、3シリーズはノック式。
しかし、この記事の「キャップレス フェルモ(Cappress FERMO)」シリーズのみ、他の3シリーズとはひと味違った「回転繰り出し式」です。

※:キャップレスは下記の4シリーズ

  • キャップレス(ノック式)
  • キャップレス デシモ(ノック式)
  • キャップレス LS(ノック式、収納時はツイスト式)
  • キャップレス フェルモ(この記事のもの)

基本情報

商品名キャップレス フェルモ
価格(税抜)24,000円
ペン先の出し入れ(※ 1)回転繰り出し式
インク補充の方式カートリッジ/
コンバーター両用式
カートリッジの規格メーカーオリジナル
字幅F(細字)・M(中字)
全長 1(※ 2)148mm
全長 2(※ 3)140mm
最大径(※ 4)12.4mm
重さ(※ 5)33.9g

※ 1:ペン先を出す際、収納する際も回転繰り出し
※ 2:ペン先を出している状態
※ 3:ペン先を出していない状態
※ 4:クリップ部含まず。グリップするペン先付近は約11mm
※ 5:本体のみ。カートリッジ、コンバーター含まず

パイロット キャップレス(Capless) とは?

キャップレス(Capless)のおさらいです。

Q
キャップレス(Capless)について…
(クリックで開閉します)

世界初

日本三大万年筆メーカーの売上トップ企業のパイロットコーポーレーションが 1963年 世界初のキャップがない万年筆、ノック万年筆として発売されたそうです(「そうです」なのは当時を知らないため)。

ロングセラー

60年 近く前からあるロングセラー商品ですね。

おそらく当時は衝撃的

キャップのネジを回してキャップを外してキャップポストして文字を書く…それが当たり前の時代に、キャップがないなんて…、かなり衝撃的だったと想像できます。

キャップレスの 公式サイトはこちら
(パイロット公式 キャップレス 商品ラインナップのページリンクです)

キャップレス フェルモの特徴・商品スペック

サイズ・重さ

重さ 33.9g、最大径 12.4mm、グリップするペン先付近は約11mm。
万年筆としては 若干重め、細めの軸です。通常のキャップレスと比較すると細身でシャープな印象です。

細軸なので筆記の際に指先に力が入ってしまう人には合わないかもしれません。

全長 1 (※ 1)145mm
全長 2 (※ 2)140mm
最大径 (※ 3)12.4mm
重さ (※ 4)33.9g

※ 1:ペン先を出している状態
※ 2:ペン先を出していない状態
※ 3:クリップ部含まず。グリップするペン先付近は約11mm
※ 4:本体のみ。カートリッジ、コンバーター含まず

第一印象・素材

全て金属製(真鍮)。クリップが邪魔に感じるかもしれませんがそんなことはありません。むしろクリップがあるおかげで、ペン先の向きと正しい筆記角度がわかって役に立つほどです。

ただ、下の画像のように筆記する際にグリップ部を指で巻くように筆記する人は邪魔と感じてしまうかもしれません。軸が細身のフェルモはなおさらです。



他のキャップレスと比較すると細身。しかし、真鍮製で細身なので見た目以上にずっしりと重みを感じます。

下の画像は下記の順。一番下がキャップレス フェルモです。

  • キャップレス
  • キャップレス 絣
  • キャップレス デシモ
  • キャップレス LS
  • キャップレス フェルモ

ペン先

F(細字)・M(中字)から選択可能です。
素材は 18金。ノックすると約 8mm ペン先が出てきます。

バランス

下の画像の矢印付近が重心です。中心よりやや後ろが重心です。

重さがあるため、手に乗せてペンの重さだけで筆記することが可能。手に乗せるイメージなので寝かせ気味が書きやすいです。

その他 パーツ

他のキャップレスと比較した場合、フェルモは細身かつ直線的な形状なので一番シャープに感じます。

クリップ

他のキャップレスのクリップはスッキリな形状に対して、フェルモのクリップは波うつ形状。やわらかな印象です。

回転ノブ部

回転ノブを時計回しに回転させることでペン先が出てきます。約1回転回す必要があります。片手で回すことは難しく、ノック式と比較すると少しわずらわしいと感じるかもしれません。

ノブを反時計回りに回転させることでペン先を収納します。収納時は少し回すと、ゆっくり自動で収納されます。出す時よりは少ない回転でOKです。

分解した状態

分解した状態。他のキャップレスと同じ作りです。左からヘッド部、ペン先ユニット、カートリッジカバー(※)、回転ノブ部。
※:コンバーターを使用する際はカートリッジカバーは使用しません

コンバーター

コンバーターを使用する場合、CON-40(別売) です。

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カートリッジインクについての詳細はこちらの記事をご覧ください。

カートリッジインク(日本メーカー)
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コンバーターについての詳細はこちらの記事をご覧ください。

コンバーター(日本メーカー版)
コンバーター(日本メーカー版)

カラー展開

下記のカラー展開です。

  • ブラック(この記事のカラー)
  • ダークブルー
  • ダークグリーン
  • ダイヤモンドシルバー

気になるところ・いいところ

私の思う「気になるところ」、「いいところ」です。
気になるところはフェルモに限った内容ではなく、キャップレスシリーズほとんどに該当する項目となります。

気になるところ

■ ペン先を出す時にペン芯でシャッター部分を下に押すのでインクが付着する(※ 1)
■ コンバーターのインク吸入量が少ない
■ なれるまで前後逆に持ってしまう
■ キャップ式万年筆と比べると乾燥しやすい
■ 字幅がF(細字)・M(中字)しかない(※ 2)
■ ペン先が小さいため太さの異なる筆記は難しい(※ 3)
■ 軸が若干、細い

※ 1:べったり付きます。キャップレスの構造は公式サイトで詳細をご覧ください。
公式ページは こちら (パイロット公式ページのリンクです)
※ 2:フェルモとLSは字幅がF(細字)・M(中字)のみ
※ 3:「通常の万年筆と比較して」という前提条件が付きますが、ペン先が小さいため「スリットを開いて太い線を書く」というのは苦手です

いいところ

■ 万年筆っぽくなく使用することができる
ペン先の出し入れ音がほとんどしない(※ 4)

※ 4:通常キャップレス、キャップレス デシモはノック音がかなり大きいです。それに比べキャップレス フェルモのペン先出し入れ音はほぼしません

注意点

ヘッド部分の水へのつけ置きはおすすめしません。
サビが発生することがあります

以前、キャップレス(通常版)のヘッド部を付け置きをして赤サビが発生しました。
今は洗浄後すぐに布団乾燥機先端にビニール袋を付けて速攻乾かしています。
公式ページでも ヘッド部の水洗いは推奨していません。もし、行う場合は自己責任となります。ご注意ください。

まとめ【キャップレス フェルモ|レビュー】

ノックすれば書くことができる万年筆 キャップレスシリーズの中では唯一の回転繰り出し式 万年筆「キャップレス フェルモ(Capless FERMO)」。

ノック式ではないのでキャップレスの弱点であった「ノック音」がありません。音を出したくない時でも使用可能なので、活躍すること間違いない1本です。

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キャップレスとキャップレスデシモの比較 記事です。

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補足:洗浄方法

通常の万年筆と作りが違うので迷われる方がいるかもしれません。
キャップレスの洗浄方法の記事がありますのでこちらもご覧ください。

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文房具(特に筆記具)が好きなサラリーマン。万年筆は141本(2024年12月現在)・ボールペンも約100本・シャープペンは約50本、木軸ペン、その他筆記具(フェルトペン、蛍光ペン 等々)も数え切れないほど購入しています。最近は海外のお店から万年筆のペン先を購入し、カスタマイズを楽しんでいます。壊してしまった万年筆が何本もあります。

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