カヴェコ 万年筆 ペン先(BOCKニブ)の交換方法|ペン先カスタマイズの楽しみ方
記事公開日:2023年5月5日
ペン先(※): BOCK 固定なし※ : JOWO社製のペン先で接着剤等で固定はされておらず外すことが可能

カヴェコには下記のシリーズがあります(カヴェコのすべてのシリーズではありません)。
- スペシャル
- スポーツ
- オリジナル
- リリプット
- スチューデント
- DIA2
- スプラ
上記に記載したものに共通している箇所があります。それはペン先の カスタマイズが簡単にできる ことです。
下の画像はFPnibsでカスタマイズ購入したペン先。

メーカーによってはペン先が接着剤等で固定されており、外すことができないものもあります。
カヴェコの万年筆はペン先がネジ式で簡単に外すことができます。ペン先も「交換用ペン先」として販売されており、容易に手に入れることができます。
このペン先のカスタマイズはカヴェコの楽しみ方のひとつであり、万年筆の楽しさを何倍にもしてくれます。
ペン先は 反時計回りに回す ことで簡単に取り外すことができます。

マスキングテープ等で 軽く固定 してから外すと、ニブとペン芯がズレないので安心です。
ガッチリ固定してしまうとテープをはがす際にズレてしまう恐れがあるので 軽く固定 がおすすめです。
ペン先のサイズが異なる
「カヴェコ オリジナル 万年筆 250」と「カヴェコ スプラ」は「BOCK 250」(6号/#6)を搭載、それ以外は「BOCK 060」が搭載されています。
下の画像は「BOCK 060」(左)と「BOCK 250」(右)の大きさの比較。
かなり大きさに差があります。

カヴェコ交換用ペン先 は日本国内の「Professional Store」で購入可能(※1)です。
※ 1 : インターネットショップであれば「Professional Store」以外でも販売されています
Professional Store の実店舗の場合、その場で交換してくれます。
ペン先のみ購入し、注意点としてご自身で交換する場合、購入店、メーカーの保証対象外 となります。
楽天市場:楽天市場の検索はこちら
Professional Store:公式サイトはこちら
ペンハウスでの検索はこちら(※2)
※ 2 : ペンハウスは Professional Store のひとつです
■ カヴェコ 万年筆のペン先交換の楽しみ方
カスタマイズが楽しめるカヴェコの万年筆
カスタマイズが楽しめるカヴェコの万年筆ですがペン先のサイズが 2種類あります。
「カヴェコ オリジナル 万年筆 250」と「カヴェコ 万年筆 スプラ」は「BOCK 250」を搭載、それ以外は「BOCK 060」が搭載されています。
カヴェコ 万年筆 ALスポーツ
カヴェコといえば「カヴェコ スペシャル」か「カヴェコ スポーツ」でしょうか。
下の画像は「カヴェコ 万年筆 ALスポーツ」。

収納時は非常にコンパクトでありながら、キャップポストするとほどよい長さに。
ペンケースに忍ばせておくと何かと重宝します(忍ばせなくてもよいですが…)。
カヴェコの万年筆の多くに搭載されている「BOCK 060」。
初期装填されているペン先はちょっと小さ目。ペン先が小さいため、しなりも少なくスチール製も相まって硬めの書き味。「ガチニブ」 と言われたりもします。
金ペンに変更すれば若干やわらかい書き味になります。

カヴェコ 万年筆 ALスポーツ
カヴェコ オリジナル 万年筆 250
1950年代のデザインを復活させた「カヴェコ オリジナル 万年筆 250」。

カヴェコの代名詞のハ角形を採用したレトロな雰囲気のモデル。
下記がおすすめポイント。
- 軸の表面が「スペシャル」より滑りにくい加工
- ミニコンバーターではなく標準サイズのコンバーターが使用可
- クリップがあらかじめついている
マットブラックのボディはアルミ製でほどよい重さで書きやすいです。
「スペシャル」 の表面がツルツルしすぎるのに対して、「オリジナル」 は少し滑りにくい表面なのも好感が持てます。
他の樹脂製の物にキズをつけてしまうほどのザラザラではなく、本当にわずかですが滑りにくい加工がされています。
また、標準サイズのコンバーターが使用できるので、たっぷりのインクを吸入しての使用が可能。
カヴェコはクリップが別売りの商品が多いですが、「カヴェコ オリジナル 万年筆」は クリップがあらかじめ装着 されていることもプラスポイントです。
他シリーズの別売りのクリップ。約千円と結構いいお値段…。

「カヴェコ オリジナル 万年筆」には 2種類のサイズのペン先がラインナップされています。
- 「BOCK060」搭載モデル
- 「BOCK250」搭載モデル
「BOCK 060」搭載モデルと、「BOCK 250」搭載モデルでは軸のサイズも若干異なります。

字幅の選択が可能
カヴェコの万年筆は M(中字)が初期装填されている場合が多いですが、「カヴェコ オリジナル 万年筆」は字幅も多く用意されており、選択可能なのもGoodです。
下記の字幅が選択可能です。
- EF(極細字)
- F(細字)
- M(中字)
- B(太字)
- BB(極太字)
ペン先サイズの比較
「BOCK 060」と「BOCK 250」ではここまでサイズが異なります。
「万年筆らしさ」(※)を楽しみたい方は「BOCK 250」がおすすめです。
※ : ペン先が大きいためしなりやすく、ペン先をやわらかく感じることができます。そのため、線の強弱(濃淡)が出やすくなります

カヴェコ オリジナル 万年筆 250
カヴェコ 万年筆 スプラ
こちらは「カヴェコ 万年筆 スプラ」。ステンレス軸モデルです。
中間の軸を外すことができ、長さを変えることができるおもしろいモデルです。

「カヴェコ 万年筆 スプラ」にも「カヴェコ オリジナル 万年筆 250」同様に大型ペン先の「BOCK 250」が搭載されています。
詳細のレビュー記事がありますのでそちらもご覧ください。

カスタマイズを楽しむなら「カヴェコ オリジナル 万年筆 250」か「カヴェコ 万年筆 スプラ」の 2択、と個人的には思っています。
カヴェコ 万年筆 スプラ

ペン先の購入方法
カヴェコの万年筆の魅力の一つはペン先が簡単に交換できることです。
交換用ペン先の 購入・交換方法 としては下記の 2種類があります。
- ProfessionalStoreで購入(実店舗で交換してもらうことも可)
- BOCK社ペン先を購入(ご自身で交換)
、 ともにご自身で交換する場合、下記の注意点があります。
ご自身でペン先を交換した場合、購入店・メーカーともに保証対象外となります。
Professional Store で購入
カヴェコのペン先は専用で販売されており、手軽に購入できるのがいいですね。
BOCK 060
「BOCK 060」の場合、下記が選択可能です。
- 素材(※1)
- ペン先の色(※2)
- 字幅(※3)
※ 1 : スチール または 14金
※ 2 :スチール(ゴールド、シルバー、ブラック。カリグラフィーはシルバーのみ)、14金(ゴールド、シルバー、バイカラー)
※ 3 : EF(極細字)、F(細字)、M(中字)、B(太字)、BB(極太字)
BOCK 250
「BOCK 250」の場合、下記が選択可能です。
- 素材(※1)
- ペン先の色(※2)
- 字幅(※3)
※ 1 : スチール または 14金
※ 2 :スチール(ゴールド、シルバー)、14金(ゴールド、シルバー、バイカラー)
※ 3 : EF(極細字)、F(細字)、M(中字)、B(太字)、BB(極太字)。14金は M(中字)のみ
Professional Store 公式サイトはこちら
BOCK社のペン先(ニブ)を購入

海外(スペイン)のお店ではありますが、ペン先のみの購入が可能です。
私が何度も購入している「FPnibs」がおすすめです。
ペン先をカスタマイズ購入するのであれば「BOCK 250」が圧倒的におすすめ です。
理由としては、より万年筆らしさ(※)を楽しめることと、素材・形状等が「BOCK 060」よりも多いためです。
※ : ペン先が大きいためしなりやすく、ペン先をやわらかく感じることができます。そのため、線の強弱(濃淡)が出やすくなります
共通でカスタマイズできる項目
BOCK社ペン先(ニブ)を購入してカスタマイズするとカスタマイズの幅が格段に広がります。
下記の一覧は「BOCK 060」、「BOCK 250」共通で選択できるカスタマイズです。
- ハート穴の形状(※1)
- コーティングの色(※2)
- コーティングの仕上げ加工(※3)
- 文字の刻印
- 絵の刻印
- 特殊ペン先への加工(※4)
- インクフローの調整
※ 1 : 鍵穴型、ハート形、星形 等が可能
※ 2 : プラチナ、ホワイトロジウム、ブラックロジウム等が可能
※ 3 : ツヤ消し加工、ガラス粒子をちりばめる加工 が可能
※ 4 : ポスティング、ウェーバリー、アーキテクト、Zoom 等が可能
素材
下記が素材の種類です。
【凡例】 〇 : ある、- : ない
※ 1 :スチール製は色の違い(厳密には素材も違うと思われます)があります
BOCK 250でのみ選択できるもの
ここからは「BOCK 250」でのみ選択可能なカスタマイズです。
ペン芯
エボナイト製のペン芯にすることもできます。インクフローがよくなります。

フレックスニブ
これまでのペン先を選択してからオプションを選択するカスタマイズではありませんが、加工された状態で発売されているペン先としてフレックスニブがあります。素材はスチールです。こちらも「BOCK 250」のみです。
こちらは追加できるオプションがほぼありませんので 購入したまま使う というペン先です。
パイロットのフォルカンにも負けずとも劣らない線の描画が可能です。
スチール製のためコシがあり、扱いやすさではフォルカンを上回ると思います。

下の画像はフレックスニブで書いたもの。
パイロットのフォルカンニブと同じような線を描画できます。硬さがあるので非常に扱いやすいです。「力を入れ過ぎた…」となってインクスキップということにもなりにくいです。

カスタマイズ購入方法をの記事がありますのでこちらもあわせてご覧ください。


カスタマイズ例
カスタマイズ購入したものの例をいくつかご紹介します。
BOCK 060
カヴェコ用 としてカスタマイズ購入したものです。
こちらは「BOCK 060」を購入したのではなく、カヴェコ交換用ペン先(14金製)をコーティングと表面仕上げを加工してもらいました。
ゴールド、もしくはシルバーにコーティングされたペン先は Professional Store でも販売されていますが、ブラックロジウム(ツートン)はありません。
しかも、Professional Store で購入するよりも安く購入可能です。
ご自身で交換を予定されている人は「FPnibs」での購入の検討もしてみてはいかがでしょうか。

上記、カヴェコ用ペン先のカスタマイズの詳細な内容・金額、その他のカスタマイズしたペン先も記載していますので下記の記事もご覧ください。


「BOCK 060」をカスタマイズ注文をした(1ヶ月ほど前)のですが、人気の様でなかなか入荷されず、待っている状況です。もうそろそろ発送されるはず…(2023年5月5日 現在)。
→ 到着しました(2023年5月15日)

BOCK 250
こちらはカヴェコ用のためにカスタマイズ購入したのではありませんが、下記のようなカスタマイズしたものをカヴェコの軸(※)で使用することが可能です。
※ : 「カヴェコ オリジナル 万年筆 250」もしくは「カヴェコ 万年筆 スプラ」で使用可
Zoomニブ
「BOCK 250」(14金製)をZoomニブに加工してもらいました。スリットの形状もおもしろいです。

アーキテクトニブ
「BOCK 250」(チタン製)をアーキテクトニブ(※)に加工してもらいました。
エボナイト製のペン芯にもしているのインクフローが潤沢でヌラヌラ筆記可能です。
※ : 「アーキテクトニブ」とは? ~ ペン先がセーラー万年筆の長刀研ぎのような形をしていて、縦は細い字幅、横は太い字幅を書くことが可能。そのため、味のある文字を書くことができます

BOCK 180(おまけ)
こちらはおまけです。
「カヴェコ スペシャル 万年筆」ですが、実は 「BOCK 180」も装着可能です。
ハウジング(ソケット)が同じ大きさ、かつ キャップをした際、ペン先とキャップの間に隙間があるため装着可能です。
下の画像は「BOCK 180」を装着した状態。

個人的にはこちらの方(BOCK 060 よりも BOCK 180)がバランスがいいと思います。
まとめ【カヴェコ万年筆 ペン先の交換方法】
ペン先のカスタマイズはカヴェコ万年筆の楽しみ方のひとつです。
「Professional Store」で購入するはもちろん楽しいのですが、さらに一歩踏み込んで、BOCK社のペン先(ニブ)をカスタマイズ購入 はもっともっと楽しいです。楽しいのですが、選択の幅が広がり過ぎて困ってしまう域です…(私は完全に沼にはまっています)。
カスタマイズの幅を広げたい、いろいろなペン先を楽しみたい、という考えがある方であれば、「BOCK 250」を搭載した万年筆が 絶対、絶対におすすめ です。
「カヴェコ」でしたら「カヴェコ オリジナル 万年筆 250」もしくは「カヴェコ 万年筆 スプラ」の 2択です。

スチール以外の素材のペン先ですと安い買い物ではありませんが、他の人とはちょっと違ったカスタマイズしたペン先を使うことができるので、愛着が沸くことは間違いありません。
ペン先のカスタマイズ…、楽しすぎます。
カスタマイズを楽しむなら「BOCK 250」搭載モデルがおすすめ です。


カヴェコ オリジナル 万年筆 250
カヴェコ 万年筆 スプラ


楽天市場:楽天市場で詳細を見る方はこちら
Professional Store:公式サイトはこちら
ペンハウスでの検索はこちら(※)
FPnibsのサイトはこちら
※ : ペンハウスは Professional Store のひとつです