比較・レビュー|キャップレスとキュリダスどっちがおすすめ?
記事公開日:2021年7月15日
日本製ノック式万年筆
- パイロット キャップレス(Capless)
- プラチナ万年筆 キュリダス(CURIDAS)
のどちらにしようか迷った方向けの記事です。
■ 2商品のスペック・特徴
■ 2商品の違い
■ 2商品の気になるところ・いいところ
この記事を書いた管理者
これまでに約100本の万年筆を購入してきました。
最近では海外からペン先を購入してカスタマイズを楽しんでします。それらの知識をもとに記事を記載しています。
キャップレスに関しては全てのキャップレス(通常キャップレス(鉄ペン、金ペン)、デシモ、フェルモ、LS)を所有していました。現在は一部手放しており、すべては所有していません。
パイロット キャップレス(Capless)
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プラチナ万年筆 キュリダス(CURIDAS)
2023年4月 追記
新色が発表されました。マット調でおもしろそうですが今回は見送りかな…。
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キャップレスとキュリダスはどっちがおすすめ?
日本三大万年筆メーカーの 2社 から発売されているノック式万年筆 ”パイロット キャップレス(Capless)”、”プラチナ万年筆 キュリダス(CURIDAS)” を比較しています。
どちらがいいのか迷った際にお役立てください。
ちなみに私は キャップレス をおすすめします。
万年筆を選ぶ基準
万年筆を選ぶ基準として、ペン先の素材、価格、デザイン、ブランド 等々いろいろあります。何を優先して選ぶかは人それぞれ違います。
キャップレス、キュリダスに絞った時点で解決している項目もあります。
判断する際の参考になればということで下記の項目を記載しました。
■ 公式サイトではわからない ”細かな情報”
■ メーカーでは言わない(言えない) ”気になるところ”
■ 使ったからわかる “いいところ”
比較対象
キャップレスはいくつかバリエーションがありますが、キュリダスに金額が一番近い 10,000円 のモデルをベースに記載しています。
キャップレスとは? キュリダスとは?
パイロット キャップレス(Capless) とは?
世界初
日本三大万年筆メーカーの売上トップ企業のパイロットコーポーレーションが 1963年 世界初のキャップがない万年筆、ノック万年筆として発売されました。
ロングセラー
60年 近く前からあるロングセラー商品ですね。
衝撃的!?
キャップのネジを回してキャップを外してキャップポストして文字を書く…それが当たり前の時代に、キャップがないなんて…、かなり衝撃的だったと想像できます。
- 公式サイトはこちら
※ パイロット公式 キャップレス 商品ラインナップのページリンクです
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プラチナ万年筆 キュリダス(CURIDAS) とは?
キャップレスのライバル!?
日本三大メーカーの 1つ プラチナ万年筆 が2020年に発売しました。
実はプラチナ万年筆も 1965年 にノック式万年筆発売していたそうです。
2020年3月に発売
55年ぶりに最新技術のもと片手でノックして、ノック式万年筆「キュリダス」を 2020年3月 に発売されました。
”繰り出す” 機構と ”CURIOSITY(好奇心)” の造語から命名したそうです。
プラチナ万年筆もノック式万年筆を以前に発売していたのは驚きでした。
- 公式サイトはこちら
※ プラチナ万年筆 公式 キュリダス のページリンクです
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特徴・商品スペック情報
サイズ・重さ
キャップレス | キュリダス | |
全長 1(※ 1) | 140mm | 153mm |
全長 2(※ 2) | 137mm | 140mm |
最大径(※ 3) | 12.8mm | 13.5mm |
重さ(※ 4) | 30.2g | 26.1g |
※ 1:ノックしていない状態
※ 2:ノックしている状態
※ 3:クリップ部含まず
※ 4:本体のみ。カートリッジ、コンバーター含まず
第一印象・素材
キャップレス
- 軸は金属製で丸みを帯た形状
- 丸みを帯びた形状のため自分にあった位置が見つかる
- 金属製のためほどよい重さがある
- クリップが邪魔に見えるがむしろペン先の向きがわかって役に立つ
キュリダス
- 軸は樹脂製で先端と軸の後方以外はストレートな形状
- 透明な樹脂製ということもあり、内部構造が見えて楽しい(※1)
※ 1:インクが見えればもっと良かったのに…とは思います
ペン先の比較
ペン先はキュリダスの方が大きいです。
大きいというのが全てではない(ニブの形、厚み等で最終的に決まる)ですが、キュリダスの方が書き味は柔らかく感じます。
下の画像はペン先の裏の画像です。上がキャップレスで下がキュリダスです。
インク吸入のための穴の位置が 1cm ほど異なります。赤丸のところです。そのため、インクボトルからインクを吸入する場合、キュリダスの方がインク残量が少なくてもインクの吸入が可能です。
カラー展開
色はどちらも 5色 展開です。
キャップレス
- ブラック
- ディープレッド
- ダークブルー
- ディープイエロー
- シルバー
キュリダス
- プリズムクリスタル
- グラファイトスモーク
- アーバングリーン
- アビスブルー
- グランレッド
バランス
キャップレス
- ほぼ中心が重心(※1)
- ペン先から上軸に向けて、滑らかな曲線のため非常に持ちやすい
※ 1:下の画像の矢印付近が重心です
キュリダス
- こちらもほぼ中心が重心(※1)
- 先端、後方とどちらが特に重いということもないので持ちやすい
- 付属している工具を使ってクリップを取ることができる(※2)
※ 1:下の画像の矢印付近が重心です
※ 2:クリップ辺りを持つ人が多いだろうということなのかもそしれません。個人的にはキャップレス、キュリダス共にクリップが邪魔だと感じたことはありません。
気になるところ・いいところ
それでは私の思う ”気になるところ”、”いいところ” です。
共通して 気になるところ・いいところ
キャップレス の 気になるところ・いいところ
※ 1:高級感はあるのですが ”値段ほどは…” というイメージです。パーツ数、機構が多いので仕方ないですね。あと「万年筆は高そう」というイメージに逆行して「万年筆っぽくない」ので高級感がダウンしている気がします(偏見かもしれません)。
※ 2:べったり 付きます
公式サイトはこちら (パイロット 公式 キャップレスの構造等紹介のページリンクです)
※ 3:インクボトルからインクを吸入する際、キュリダスと比較してインク残量が少ないと吸入できないということです
私はやらかしました。赤サビが発生しました。
それ以降、洗浄後すぐに布団乾燥機先端にビニール袋を付けて即乾かしています。
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キュリダス の 気になるところ・いいところ
※ 1:樹脂製のため少し安っぽく見えてしまいます
※ 2:気にし過ぎかもしれませんが接続部が少し削れます(粉が出ます)。下の画像の赤丸の箇所です。
※ 1:キャップレスはコンバーターのインクの量が少ないです
※ 2:キャップレスの最安モデルが 10,000円(税抜) に対し、キュリダスは 7,000円(税抜)
※ 3:インクボトルからインクを吸入する際、キャップレスと比較してインク残量が少なくても吸入できるということです
キュリダスのクリップ分解
下の画像が分解するためのパーツです。
下の画像が分解した状態です。
こちらもやらかしました。
YouTube 等の動画を観てから行うことをおすすめします。
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字幅サンプル
乱筆で申し訳ありませんが字幅のサンプルとして画像を掲載しておきます。
筆圧で字幅が異なってしまいますので参考程度でお願いします。
紙
紙はマルマンニーモシネ 5mm 方眼 です。
インク
インクは 試し書きの定番 ペリカン 4001 ロイヤルブルー です。
字幅
キャップレス は F字、キュリダス は EF字 です。
キュリダスの方が細い字幅なのに、太いですね。
上でも記載したのですが私の所有しているキュリダスは潤沢にインクが出るのでそのためかと思われます。
まとめ
ボールペン感覚で使用できるノック式万年筆、どちらを選んでも日本メーカーのクオリティの高さは感じることができると思います。
本当ならゆっくり文字を書きたいけれど、忙しくて時間がない。さっと書きたいけど万年筆を使いたい。そんな方はいいと思います。
現段階では キュリダス は 1 ラインナップ と拡張性が乏しいため
私は キャップレス を選びます。
早くキュリダスも金属軸やサイズの違う商品が出てくればもっと万年筆業界も盛り上がるんですけどね…。
パイロット キャプレス(Capless)
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プラチナ万年筆 キュリダス(CURIDAS)
2023年4月 追記
新色が発表されました。マット調でおもしろそうですが今回は見送りかな…。
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補足:洗浄方法
万年筆を選ぶ際、メンテナンス性を考えて決める方はあまりいないかもしれません。
万年筆と上手に、長く付き合っていくための 最高のメンテナンスは”毎日使う”と言われます。そして、次に大切なメンテナンスが”洗浄”です。
また、インクを変更する場合、しばらく使わない場合の保管の前には洗浄が必要です。
ノック式万年筆は、洗浄方法が通常の万年筆とは異なります。
別記事ですが洗浄方法を掲載しています。こちらも合わせてご覧ください。
キャップレスの洗浄方法 はこちらの記事をご覧ください。
キュリダスの洗浄方法 はこちらの記事をご覧ください。
関連記事・おすすめ記事
キャップレスとキャップレス デシモの比較記事 もありますのでこちらもご覧ください。
キャップレスLSのレビュー 記事もありますのでこちらもご覧ください。
カートリッジインクの詳細 はこちらの記事をご覧ください。
コンバーターの詳細 はこちらの記事をご覧ください。
価格別のおすすめ万年筆 を掲載しています。